「仏華」と向き合う2024冬
「アレも足りない!コレも足りない!!」
僧侶になってから、自分には足りないものが多いとよく感じます。
言い換えれば「もっと学びたい」と感じることなのですが、それは「道」とつくものたち。
「書道」「華道」「茶道」「香道」です。
僧侶は筆で文字を書く機会がとても多いので、「ちゃんと書道を習っておけばよかった」と思ったり、畳のお部屋でご挨拶をするときは「茶道を習っておけばこういう時のご挨拶も美しくできるのだろうなぁ」と考えたり。
最近は「華道の心得があれば…」と感じています。
奥深い「仏華」
お寺の本堂などで、仏さまの前にお供えされてるお花を「仏華(ぶっか)」と呼びます。
宗旨によって考え方は様々だと思うのですが、
浄土真宗では「お花をお供えすることで、仏さまのお徳を讃え、ご恩に感謝する」という意味を込めています。
ただ、実は、仏華に込められた意味というのはこれだけではないのです。
仏華はお参りする私たちの方を向いていますよね。
これは、「私たちのためにはたらいてくださっている仏さまのお心」をお花を通して表現しているのです。
(あくまで浄土真宗の考え方です。)
仏華に込められた意味はほかにもあるのですが、とても奥深いなぁ…と感じています。
「仏華」を立ててみよう!
意味は押さえたものの、大切なのはしっかりと仏華を立てること。
…でも、とても難しいのです。
何が難しいかというと…
花瓶の口がとにかく広い。
大きいもので直径約15センチ。
これを全てお花で埋めると、お花代が大変なことになります。
しかも、高さも結構あるのです。
お花を立てると、1メートル弱の高さに。
土台をしっかり作り、季節感も出しつつ、美しくお花を立てることは、私にはとても難しいのです。
でも、その技をなんとか身につけるべく、奮闘しています。
「1123」への挑戦
このコラムでも何度か書いていますが、浄土真宗には「報恩講」というとても大切な法要があります。
自坊では11月23日にお勤めするのですが、報恩講ではいつもよりも大きな仏花を立ます。
花材も日常とは違うものを使うので、美しく立てられるように現在準備中です。
僧侶やお寺をお護りする方達が思いを込めて立てる「仏華」。
お寺にお参りする機会があれば、お花にも注目してみてください!