お寺もホームページで、「境内の価値」を伝える時代へ
こんにちは。SOCIALTEMPLEメンバーで、寺息子の嶋田です。
私の実家のお寺には、四季があります。
春は桜、夏は青葉、秋は紅葉、冬は落葉が裏山を飾ります。
一昨年には、ロスフラワー(廃棄されるお花)をリユースした花手水を並べたこともあり、それをきっかけに今も余ったお花を花手水にしています。

四季折々の風景だけではありません。お檀家さんとの何気ない会話も、子どもの頃から見てきた大切な風景です。
最近、ふと思ったことがあります。
「こんなに良い場所なのに、もっと知られてないのはなんでだろう?」と。
現代は、1人1台スマートフォンを持つようになりました。
何かを探すとき、「まずスマホ」で検索する時代です。
検索窓を開いたら「〇〇駅 お寺」「〇〇市 初詣」「永代供養 近く」みたいに。もしかしたら、さらに進んで「AIに訊く」時代もすぐそこに。
そんな検索結果や回答結果に、自分のお寺が出てこない。
それって、檀家さんでも何でもない人にとっては、「もはや存在していない」のと、あまり変わらない。
では、「存在している」状態になるにはどうしたらいいのか?
情報発信をする媒体として、ホームページを持つことはその1つの手段になると思いますが、実際に知り合いのお寺の住職さんに話を聞いてみると、
- 何を載せればいいかわからない
- ホームページは必要だと思うけど、ハードルが高い
- 業界的に積極的に発信することに抵抗がある
そんな声もよく耳にします。
そんな中、SOCIALTEMPLEと共に、5年以上サポートしてくださり、当団体のお寺の経営支援プロジェクト「お寺の活性化計画」で15か寺以上のホームページ制作をしてくださった株式会社マニュアルズ様が「手軽に始められるすべておまかせのお寺向けのホームページ制作”てらのわ”」を始めたと聞きました。
今日は、その仕掛け人である株式会社マニュアルズ代表・笠井拓哉さんに話を聞きに行ってきました。
手軽に、でも本格的なお寺のホームページをおまかせで作れる
——まずは会社のことを教えてください。

笠井さん:
「マニュアルズは、2007年に山梨県甲府市で設立したホームページ制作会社です。大手企業から個人事業主まで、ホームページ制作やグラフィック、動画制作など、クリエイティブ全般を手がけています。」
——実は、SOCIALTEMPLEとは、前身である坊主道の立ち上げ前からの付き合い。ネーミング、ホームページ、チラシ、ロゴなど、私たちの“見せ方”を一緒に育ててきてくれた存在です。
笠井さん:
SOCIALTEMPLEの代表近藤さんとは同級生であり、業種が違いますが、良き相談相手でもありました。

SOCIALTEMPLEの代表の近藤は、マニュアルズ様の顧問として、日常の悩みを聞く相談相手としても関わっています。
そんな近藤さんがお寺業界の未来を常に不安視している中、超宗派僧侶団体の坊主道を立ち上げたいが活動内容をどう広めていくか悩んでいました。
そこで自分にできることはコンテンツの提供しかないと思い、ロゴの考案からホームページ、メディアサイト(お寺のじかん)のコンテンツを作らせていただいたのが、パートナーとしてより深い関係になっていった始まりです。(当時は、周りからも反発はありましたが良い思い出です笑)
——今回スタートした「てらのわ」とは?
笠井さん:
お寺業界に特化したホームページ立ち上げプロジェクトです。お寺が無理なく、安心して導入できるホームページの形は何かと思い立ち上げました。
特徴は明快です。
- お寺に特化した構成設計
- 歴史・法事・イベントなど必要コンテンツをテンプレ化
- 専門知識がなくても更新できる仕組み
- 取材・撮影付き
- 全国対応(現地カメラマン手配)
- 導入しやすい価格設計
- 公開後の充実サポート(アクセス報告など)
単なるテンプレートではなく、“お寺の伝え方”を一緒に整理してくれる設計になっています。

——どうしてこのようなサービスをスタートしたのですか?
笠井さん:
お寺は価値があるのに、それが伝わっていない。必要性は感じているけれど、どう始めていいかわからないという声が多かったんです。
人口減少や檀信徒減少にもかかわらず、若い世代を中心に接点づくりができていない。
法要や供養の正確な情報発信ができておらず、場合によってはクレームになる。
住職の活動や顔が見えないためか、「住職は何をしているのだ」という声も。
こういった「情報発信」に関する課題を抱えながら、でも「何を情報発信すればいいの?」という住職様のお声をよくおききしていました。
一方で、お寺が何かを売り込むための“営業”を目的にしたものを作りたいわけではない、というよりも「それはお寺のやるべきことじゃない」という思いがある方も多いようです。
地域にとっても、檀信徒様にとっても、かけがえのない「場」を守っていきたい。
そのためにも、自分たちのお寺がどうあって、どのような場を持っているのかを“正しく伝える”ための土台が必要だと感じて、お寺さんにその土台をお届けするためのサービスをはじめたのです。

——一般企業では当たり前ですが、お寺でもホームページが重要、と思う理由はなんですか?
笠井さん:
今は“情報を探す時代”で、まず検索されます。そこで見つからなければ、選択肢に入らない。
- 宗派や由緒
- 住職の想い
- 法事の案内
- 墓地、特に最近は永代供養や樹木葬の有無
- アクセス情報
これらが整理されていることは、安心感そのものです。
ホームページは“名刺”ではなく、地域や檀家さんから、お寺や住職に対する信頼を可視化するメディアだ、と制作に携わる中で感じました。

——しかし、私も実家のお寺のホームページを作ろう、という話をして、住職の重い腰が上がったのがつい2年前。話があがってから5年くらいたっていました。抵抗感があるとよくきかされていて、「発信することでトラブルになる」というお声もあります。それでも「発信の土台が必要」だと言えるのはどうしてでしょうか?
今は誰でも発信できる時代ですが、それによって誰でも情報を欲しています。その中で情報が見つからないことの方が勝手に信用を失ってしまいます。
今のホームページはそういう信頼・安心を与える位置付けでもあります。
お寺・仏教を広めることと「お寺自身が発信すること」
ここで話題は、SOCIALTEMPLEの活動へ。
——「お寺・仏教メディア お寺のじかん」を2017年に立ち上げてから2024年度だけで64本の記事を掲載し(年間約54,000PV)、活動や仏教の知恵を伝えてきましたが、やはり「メディアをもつ」大事さは、先ほど笠井さんが話してくださったことにつながってくると思います。

笠井さん:
活動内容を多くの方に知ってもらうには、やはりホームページが一番早いと思いました。住職さんたちは話のプロでもあることから記事を書いていくネタは尽きないと思い、メディアサイトを立ち上げることを提案しました。記事が増える、ページが増える、検索にヒットする、多くの方に知ってもらえる、そのような流れを想定していました。
そしたら珍しい団体でもあったのでテレビや新聞、ラジオなど多くのメディアに取り上げてもらうことができました。

——でも、メディアを続ける中で、最近「情報は、“あるだけ”では届かない」ということも感じてきています。お寺のホームページも「あるだけではいけない」とも思いますが、どうお考えですか?
笠井さん:
「発信の土台」が整っていると、いざ「情報を取りに来た人が、きちんとアクセスできる状態」が必要になったときに、「あ、このお寺さんはしっかりしているな」と信頼の証になりうると思うのです。
近年は、SNSを持っているお寺さんが増えましたが、どうしても情報がほかのものに紛れて流されていく、という特徴があります。
一方で、ホームページは、「そこに行けばまとめて情報をみることができる」「発信した情報が蓄積されていく」という点で、文字通り「土台」になるといえます。
お寺にホームページがあるのとないのでは、「お寺がそこにあるかどうか」というレベルに違ってきます。
リアルな世界でいえば、門前に案内の立て看板があるのがSNSで流れてきたり、検索で出てきたりする状態、その看板を見たうえで中に入ってきて、言葉で「この場所がどういう意味を持っているのか」を説明できるのが「ホームページでの発信」です。
伝統を未来につなぐ「てらのわ」
それは、お寺の境内の価値を伝える基盤を作るプロジェクトです。
単なるホームページ制作ではなく、お寺と檀信徒、地域、そしてまだ出会っていない人をつなぐ「核」となります。
伝統を守ることと、伝えないことは違います。
むしろ、きちんと伝えることこそが、伝統を未来へ渡す行為なのかもしれません。
もし
- ホームページを作りたいが不安がある
- 何を載せればいいかわからない
- お寺の価値を整理したい
そう感じている方がいれば、一度のぞいてみてください。
▶ てらのわ公式サイト:https://www.teranowa.fun/

