第1回 寺嫁日記 お寺に嫁ぐって大変じゃないの?

第1回 寺嫁日記 お寺に嫁ぐって大変じゃないの?

【お寺に嫁ぐって?お寺の奥さんて大変じゃないの??】

 

坊主道メンバー、韮崎市本照寺甲斐市本妙寺 坪井俊裕の妻、坪井美咲と申します。

「お寺のじかん」新連載「寺嫁日記」の記念すべき第1回ということでお寺に嫁いだ女性目線でお寺の魅力をリレーコラムにて綴っていこうと思います。

これを見て少しでもお寺に親しみを持っていただけたら嬉しいです。

寺嫁になって数ヶ月・・・よく周りに聞かれる事があります。

「お寺の奧さんって大変でしょう?」

「お坊さんって何食べているの?」

「毎日着物着るのでしょう?」

「将来安泰だね」 などなど・・・。

確かに、私もお寺に嫁ぐまでは知らない事だらけでしたし、同じ事を思っていました。

今回のテーマは

「お寺の奧さんって大変?」

について書いてみようと思います。

お寺へ嫁ぐ=大変

これは結構思っている方が多いのではないでしょうか。

お寺の奧さんって大変かも・・・

初めは私もそう思っていましたし、不安もありました。

両親にも周りの友人にも言われました(笑)

何をしたらいいのか。右も左も分からない。こんな状態ですよね。

お寺の規模によっては、とても大変なお寺の奥さんもいらっしゃると思いますが、

 

私が嫁いで思った事は職種は全く別になりますが、お勤めしている方とそう変わらないと思いました。

これは私自身が勤めているということもあるかもしれませんが。。。

 

 

【掃除が大変?】

勤めている方もオフィスやお店の掃除をしますよね。

もちろん自分の住んでいるお家の掃除も一緒です。

お寺の掃除と言うと・・・メインは本堂の掃除。

本照寺では、主人(副住職)メインで私はお手伝い程度で掃除を行なっています。

行事前には、役員の方々と一緒になり掃除を行います。

内容としては、掃除機掛けや、拭き掃除など。

 

その他、本堂周辺や、お墓周辺の草取り、その他、お客様が来たり、会議をしたりする客殿の掃除。

こちらは、お寺の規模により広さなど様々ですが、客殿は主人(副住職)や、お義母様と一緒に行います。

掃除機掛けやトイレ掃除、お勝手の掃除などです。

 

草取りは、主人(副住職)が除草剤を撒いたり細かい所は手作業で行っています。

 

こう見てみると、お勤めされている方、一般家庭と

そう変わりはありませんよね?

ただ、お寺だから・・・の先入観だけで“大変だ”と思われている方が多いのです。

 

【檀家さん、お坊さんとの関わり】

営業先や、お客様とコミュニケーション、近所付き合いや、地域の方との関わりがありますよね。

 

私自身、人とのコミュニケーションは得意な方(笑)

だと思っているからかもしれませんが・・・

他寺院のお坊さん、檀家さんとの会話はとても楽しくさせて頂いております。

色々な事を知っている方が多く、毎回お話しするのが楽しいのです!

 

子供の事、出産や育児の事。

健康に詳しい方がいて、ここの温泉がいいよ!や、

どうしたら浮腫みや冷え性が軽くなるかなどなど・・・

 

お寺の話ももちろんしますが、この日常的な会話や世間話が出来るかどうかが檀家さんと上手く付き合っていく方法なのだと思いました。

 

私の勤め先はサービス業で携帯販売をしている会社なのですがお客様と、携帯の話以外にも沢山お話をします。

最近の流行りや、お子さんがいれば子供の話などなど・・・

様々な年代のお客様がいらっしゃいます。

お客様と沢山の会話が出来る事が大切なのです。

 

【季節毎の行事】

サービス業なら、週末のイベント・行事や催し

季節毎にお店のレイアウト変更

 

お寺でいう行事と言うと、例えば・・・

節分、お彼岸、お盆・・・皆さんが知っている所だとこの様な行事が行われます。

 

節分は、分かりやすいと思います。

まず、一年安泰であるようにご祈祷をうけ、みんなで豆まきをします。

 

子供の頃、近くのお寺などで行っていて毎年行っていた!

と言う方も多いのではないでしょうか?

 

春・秋のお彼岸や、夏のお盆は

お墓でお経をあげたり、各家にお経参りをします。

この様に様々な行事がまだまだ年間を通してございます。

今では、お寺×○○といったコラボイベントをしているお寺も多いのですよ!

坊主道でも、寺GO飯といって、お坊さんと地域のお子さん達が一緒にご飯を食べ、一緒にお話をしたり遊んだりしています。

私が勤めているお店でも、節分シーズンには、お菓子(豆)のプレゼントや、春は卒業・入学シーズンに合わせてセールを行ったり、お店を春仕様に変更。

イベント毎に、お店の前で呼び込みやガラポンなどを行い沢山のお客様が来店します。

内容や、実際に行う事は違いますが、根本的な部分は一緒だと感じました。

 

人との付き合いが多いので向き不向きは確かにありますが私は人と会ったり、話したりする事が好きなので苦ではないです。

 

毎日、毎日大変だ。と思えば確かに大変だと思う事も出来ますが、私は、大変だ!ではなく、主人(副住職)のパートナーとして良い寺嫁になる!と思っています。

【寺嫁になる前と、寺嫁になった今】

 

印象は180度変わりました。

私も、最初は皆さんと同じ印象でお寺は大変そう・・・

学ぶことが多くて大変そう・・・

こんな風に思っていました。

 

初めての事ばかりで、最初は不安もいっぱいでしたが、1つ1つを楽しんでやろう!

こう思う事で、毎日の掃除や檀家さん・お坊さんとの繋がり季節毎の行事が毎回新鮮に感じられます。

 

学ぶ事は毎回多いです。

全く知らない世界だったので、分からない単語や言葉も沢山出てきます。

その度に、調べたり主人(副住職)に聞いたりしています。

 

私の会社でも、どんどん新しい機能の携帯や

料金プランが出てくるので、学ぶことは同じく多いです。

 

初めでも述べた様に、

職種は全く別になりますが、お勤めしている方とそう変わらないと思いました。

 

“お寺”と言う、ネーミングだけで“大変そう”と紐づけるのは違います。

たかが数ヶ月の寺嫁生活ですが、ここまで印象が変わりました。

まだ未熟な私だからこそ感じられた事なのだと思います。

そして「何事もやってみなければ分からない」ということと、外側と内側の景色は大きく違うということです。

 

まだまだ寺嫁になって数ヶ月・・・

分からない事が沢山ありますが、日々が勉強!

大変だ・・・ではなく、楽しんで寺嫁をしていきたいと思います。

皆さんのお寺に対する印象は少しは変わったでしょうか?