【お寺の活性化計画第2弾始動】〜お寺なのに神社?愛鷹山水神社編①〜

【お寺の活性化計画第2弾始動】〜お寺なのに神社?愛鷹山水神社編①〜

【お寺の活性化計画第2弾】〜お寺なのに神社?愛鷹山水神社編①〜

お寺の活性化計画プロジェクトの横山です。

お寺の活性化計画も第2弾に突入です!

第2弾は、静岡県駿東郡長泉町の奥地にある日蓮宗愛鷹教会、「愛鷹山水神社(あしたかさんすいじんしゃ)」をお手伝いさせていただくことになりました。

愛鷹山水神社について

地元の方々からは「水神さん」という愛称で呼ばれており、小学校で遠足の行き先になるなど、地元の方々から親しまれています。桃沢川の流れる横に本堂や境内建物が配置されており、駐車場から歩いて、潜龍橋という橋を渡るとまさしく「聖域」に入ったような感覚になりました。

「水」「神社」?「水神」「社」?

愛鷹山水神社は、正式には日蓮宗の教会(お寺でないところがまたややこしい)なのですが、「水神社(すいじんしゃ)」という名前が定着しており、神社だと思って訪れる方が多いそうです。

水を奉る「水(すい)」「神社(じんじゃ)」ではなく、水神さまがいる場所ということで「水神(すいじん)」「社(しゃ)」ということなんです。

愛鷹水神社の物語

さて、この愛鷹山水神社は明治期に寿善院日龍上人によって開創されました。

日龍上人はこの地で滝にうたれ、お経を読み、何年も修行をされました。

修行を始めたばかりの頃は、滝に棲む権現(天狗)様に何度も滝壺に落とされるなど苦しめられることもありましたが、ついには水神明王(龍神様)の姿を拝するに至り、この場所に草庵を作りました。

その後は、草庵を訪ねて来る方の苦しみや悩みを聞き、読経・祈祷を行い水神明王さまに祈り、多くの人々を救いへと導いていきました。

すると次第に人が人を呼び信仰者の数が増え、明治36年には本堂と庫裏を建立するに至りました。

愛鷹山水神社はそれ以来、「檀家」を持たず「信者」に支えられて護られてきました。

以前から、地元の学校の遠足やオリエンテーリングで立ち寄られたりと地元の方々からも親しみを持たれ認知されている場所です。

お寺の活性化計画第2弾始動!

ということで、お寺の活性化計画プロジェクトチームに加えて多宗派の坊主道メンバーとマニュアルズ笠井さんとで、愛鷹山水神社へ行って来ました。

境内を見学させていただき、本堂をお参りさせていただきました。

写真を見ていただければ伝わると思いますが、境内の横を流れる川の流れとお堂の雰囲気に非日常の空間にやって来たという感じがします。

プロジェクトメンバー浅野さんもこのお寺の景観にびっくりした表情。

【デジタルデトックス〜つながり疲れという病〜】

そして、なんとここはスマホの電波が通じないのです。

スマホは私たちの生活を便利にした反面、常にネットと繋がり続けている状況を作っています。

SNSなどスマホがあると24時間社会とつながっている、いわゆる「つながり疲れ」という現代病です。

ここならばその喧騒と完全に離れることができるのです。

私たちの日常生活圏にある職場や商店などであれば、電波が届かないということはとても大きなウィークポイントになりますが、ここ愛鷹山の奥地にある非日常の場所であれば、それは大きな強みになるのではないでしょうか。

などなど、訪れてすぐに色々なアイディアが湧いてくるイマジネーションを掻き立てられる素晴らしい空間です。

セッション開始

総代さんの奥さんが用意してくれた昼食をいただくと、参加者全員で愛鷹山水神社の活性化についての話し合いを始めました。

愛鷹山水神社担任(お寺でいう住職)の丸茂さんに、事前に用意していただいた、シートの情報をもとに話し合いを進めていきます。

ここからが【お寺の活性化計画】の真骨頂。

色々な宗派のお坊さんの集まりである特性を活かし多様な視点で意見を出し合います。

私たち人間は同じ場所に居続けると同じ景色しか見なくなります。

それがいつしか当たり前になりこれでいいんだと思い込む。

この時に多様な視点は新たな気づきを与えてくれます。

〝単一宗派〟のお坊さんは宗内コンテンツ(今手にしているもの)だけで物事を考えがちです。

この【お寺の活性化計画】では私たち坊主道がお手伝いしながら私たちも今後のお寺作りのヒントをもらえる学び合いの場です。

話がそれてしまいましたので戻します。

住職である丸茂さんの現状分析や想いを聴取し、その後は役員さんたちから、信者さんの目線から感じている愛鷹山水神社の価値についてお話を伺いました。

役員さんや関係者の皆さん一人ひとりの想いにストーリーがあり、特別な想いをもって愛鷹山水神社に関わっていることが伝わってきました。

それを受けて、坊主道メンバーからも意見や感想を述べさせていただきました。

メンバーそれぞれの宗派の特徴を踏まえたアドバイスや意見が多数飛び出し、愛鷹山水神社と同じ日蓮宗の私も思わず唸ることもたくさんありました。

 

物語を浮かび上がらせる

そんなやりとりの中で、マニュアルズの笠井さんからホームページを作るにあたって、「これだけの宗教的・文化的資産がある愛鷹山水神社なのだからすでに存在するストーリーを載せませんか」と提案がありました。

というのも、「人を動かすのは共感する気持ちである」ということなのです。

この場所には〝物語〟が存在する。

ならばその物語を可視化して新たに来る人がその物語の中に生きる。

私たちは具体的な行動に出る時、体が動く前に必ず心が動きます。

そして、心を動かす強い原動力になるのが「共感」です。

「思わず足を運びたくなる」「応援したくなる」ストーリーの再提示、いわば物語の登場人物になってもらう共感の導線作りが大切です。

これだけ関わる人たちの思いと歴史がある場所で。

必ず新たに来てもらう人にも共感してもらえるような物語だと思います。

チーム愛鷹山水神社!

チーム愛鷹山水神社

第二弾も無事始動です!

住職、役員、関係者の皆様も参加してくださる今回の【お寺の活性化計画】。

どんな物語が待っているのか、プロジェクトチーム一同フンドシの紐を締め直して臨みます!

滝行もぜひ体験してみたいですね。

そして、例のごとく住職の丸茂さんには大量の宿題が課せられています。

頑張ってください!

おまけ

自分の【お寺の活性化計画】が終わって余裕の浅野さん。
これからはプロジェクトチームとして、きっちり働いてもらいます!