「目的別マインドフルネス」と「生き方マインドフルネス」の違いを知る。
{マインドフルネス」という言葉を皆さんご存知でしょうか?
仏教瞑想とマインドフルネスは、密に関係しています。
昨今、NHKの番組や各種有名雑誌などでもこぞって取り上げられ、急激な広がりを見せてきたマインドフルネスは、
「ストレス低減」や「集中力向上」などを目的とした、
心のトレーニング方法、とでも言いましょうか…
ここ3年くらいの「マインドフルネス」の流行のような動きに、
マインドフルネス指導者も、実践者も、お坊さんも、賛否両論ですね。
さて本日は、ヨーガ講師である私が感じる「マインドフルネス」について、少しお話をしようかと思います。
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「マインドフルネス」自体、
仏教の「気づき」の概念がアメリカに渡って作り出された言葉であるとか
日本の森田療法がアメリカに渡って翻訳されたものであるとか
ティクナットハン氏が伝道している概念であるとか、さまざまな定義がありますね。
私は現在毎週火曜日に、瞑想の学校に通っているのですが、
ちょうど先日の講義で「Mindfulness – マインドフルネス」について学びました。
そこでの先生の説明は、とても「目的別マインドフルネス」寄りでした。
「目的別マインドフルネス」というのは、
冒頭でもお伝えしましたように、マインドフルネスの実践によってストレス低減や、パフォーマンス向上などの「効果」が得られるものです。
これが今すごく人気なんですよねーーー。
GoogleやYahoo!などの大企業が、福利厚生や社員教育のために導入して
仕事や人生を発展させるようなすごい効果が得られた!人材が成長した!ということで世界中に一気に広まったんだと思います。
ですが、マインドフルネスの「概念」はそんなに新しいものではなく、
仏教の世界や精神世界では深深と繋がってきているものだし
どうしてこんなに急に人気が出たのかなー?と疑問に思う方も多かったのではないでしょうか。
やはりそれには、「マインドフルネス」というキャッチーな名前と、
世界規模での大企業が導入していること、みんなが憧れるような有名人の実践によるPR効果、などの影響が大きいのだと思います。
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実は私が好きで興味を持っているのは、
この「目的別マインドフルネス」ではなく「生き方マインドフルネス」の方です。
ベトナムの僧侶ティクナットハン氏の教えをそのままに
人生に生かしていくマインドフルネスの概念に共感しています。
それは簡単に言うと、「マインドフルに生きる」 ということです。
「心豊かに生きる」。
私なりにすごくざっくり表現すると「丁寧に生きる」。
忙しさや欲や周りの環境に突き動かせれるように流されるように生きているのではなく、
今この瞬間を真に大切に、慈愛を感じながら生きていく。
少し前に学んでいた島田啓介さん(ティクナットハン氏の著書の翻訳をされている方)の教えを振り返りたくなって、
久しぶりにテキストを開いてみました。
そうしたら、お宝のような言葉がたーーーっくさん!
学んでいたときにはちゃんと気づけなかったんだなー、と
そのキラキラした言葉をひとつひとつ噛み締めながら目を通してみました。
それらはとても丁寧にお伝えしていきたいものです。
丁寧さには意味があります。
仏教の教えと共に
皆さんの素敵な生き方のエッセンスになっていくんだと思います。