お寺豆知識 第4回「日日是好日」
あなたは、今の自分に満足できていますか?
新しい年を迎えて早々とこんな質問で申し訳ありません。
坊主道の身延町常幸院住職の深山光信です。
さて、みなさんはブータンという国をご存じでしょうか。
2011年11月にブータン国王夫妻が来日されたり、昨年3月~5月の期間、山梨県立博物館でブータン博が開催されたり、
6月には秋篠宮家のご長女である眞子様がブータンを訪問されたりと「世界一幸せな国」として話題の「ブータン王国」。
チベット仏教の高僧によって治められた国ですばらしい僧院(お寺)がいくつかあります。その一つに標高3000mの断崖絶壁に聳え立つ「タクツァン僧院」があります。
そこへ参拝するために昨年12月に「ブータン王国」へ行ってきました。
なぜ「世界一幸せな国」なのかとその答えを見つけに…
信仰心の篤いブータン人のガイドさんに聞きました。
私 「ガイドさんは、幸せですか?」
ガイドさん 「はい、幸せです。」(即答)
続けて質問。
私 「なぜ幸せと感じるのですか?」
ガイドさん 「生きているとつらいときあれば、うれしいときもある。でもどんなときでも今の自分に満足をすること。そこに幸せを感じることができる。もちろんいつも頑張っているからね。」
とお話してくださいました。
頑張っても結果が出ないときもありますが、それでも「満足」って言えるなんてすばらしいですね。
そこには日日を生き抜く力を感じることが出来ます。
いつでも一生懸命。いつでもありのままの自分に満足。
「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)という禅語(仏教の言葉)があります。
まさにガイドさんとの会話と同じです。
いつでもどんなときでも今日がいい日、満足のいく日。
満足にこれ以上もこれ以下もありません。
すべてありのままの自分です。
だからこそ今の自分に満足なのです。
ありのままの自分に自信をもって生き抜くことが満足できる人生に、そして幸せにつながっていくのかもしれません。
さて改めてあなたに質問します。
あなたは、今の自分に満足できていますか?
「はい、今の自分に満足です。」