春です!身延山の桜案内とお泊まり観桜のススメ
春です!身延山の桜案内とお泊まり観桜のススメ
●身延山の桜
身延山には興味があるけれど、いつ行くのが良いのだろうか、とお思い方も多いかと思います。
個人的には5~6月の新緑の美しい時期が一番好きなのですが、やはりそれでも身延山の桜は一生に一度はご覧いただきたいと思います。
久遠寺境内には妙法桜、瓔珞桜と名付けられた樹齢400年といわれる大きな枝垂れ桜の樹が2本あり、それ以外にも、境内の至る所に桜が咲き乱れます。
久遠寺の壮麗な諸堂宇の合間をぬうように桜が咲き誇る様は非現実的なまでの美しさです。
また、身延山は山内にある桜の樹の多くが枝垂れ桜なのが特徴です。
特に久遠寺境内の枝垂れ桜は樹齢が長いものが多いので、下から見るとまるで天から桜の花が降り注いでいるかのように見えます。
久遠寺境内以外にも山内の至る所に桜が咲きますので、春のうららかな気候の中の桜散歩には身延山はまさに最適です。
●お泊まり観桜のススメ
しかし、桜の名所につきものなのは車の渋滞です。
身延山でも美しい桜を一目見ようとたくさんの方がお越しになります。
桜の一番の盛りの頃には毎年渋滞緩和の為、交通規制が行われます。
お車の方は身延町の総合文化会館に駐車しシャトルバスで山内バス停まで行っていただく事になります。
10分足らずの距離ですが、シャトルバスの車中では僧侶見習いの学生さん方が一生懸命お話をしてくれたり渋滞の煩わしさがないことなどからお勧めです。
ですが、もしお時間に余裕のある方は是非山内の宿坊、旅館に泊まってみていただければと思います!
桜の時期の身延山に宿泊することの利点はいくつもあります。
1、宿坊や旅館の駐車場に車を停められるため、駐車場の心配がいらないこと
(宿坊や旅館によって駐車台数など条件が違い、場所により交通規制で通行できない時間もありますので、ご予約の際にご確認ください)
2、時間を気にせずに山内を散策し、桜の身延山を存分に堪能出来ること
3、身延山三門周辺や寺平(身延山聖園)など夜桜のライトアップを楽しめること
4、久遠寺の大切な朝のお勤め「朝勤」(ちょうごん)に参加することで早朝の霞がかかったような桜の美しさを静かな境内で感じられること
(4~9月は朝5時30分~、10~3月は朝6時~ 宿泊先によっては境内まで送迎していただけます)
5、宿坊に宿泊の場合、修行体験なども出来ること(実施している宿坊とそうでない宿坊がありますので、ご確認下さい)
などです。
身延山は山間の為、夜の闇が深く、その分星空や夜桜のライトアップが映えます。
早朝の雑音がなく人も少ない凜とした空気の境内に咲き誇る桜の美しさはとても幻想的です。
久遠寺境内だけではなく早朝には身延山一の聖域である御廟所(ごびょうしょ 日蓮聖人の墓所)にも是非足を運んでいただきたいと思います。
御廟所の常唱殿(じょうしょうでん)脇から道を上ると宿坊である北之坊(きたのぼう)、岸之坊(きしのぼう)の脇から続く麓坊(ふもとぼう)への参道、麓坊と西谷にある桜の名所も続きます。
早朝や夜にしか味わえない空気感があります。
見られない景色があります。
時間にゆとりがあるからこそ感じられる美しさがあります。
是非身延山に一泊し日帰りでは見られないものを見て感じて下さい。
宿泊することで、身延山という霊山を体感することも出来ると思います。
●身延山にしかない「ミノブザクラ」をお見逃しなく!
また、身延山には身延にしかない桜「ミノブザクラ」があるのはあまり知られていません。
ミノブザクラは山桜の系統で、白に近い清楚な花が控えめに下を向いて咲くのが特徴です。
久遠寺甘露門(かんろもん)脇、身延山大学図書館脇の道路側斜面、御廟所の手水舎近くの斜面「雫の桜」として、の3本しかありません。
「雫の桜」は日当たりが良くないせいか花付きが良くないため、花を楽しむならば甘露門脇がお勧めです。
世界中で3本しかない桜が身延山で見られるというのは、とても素晴らしい事だと思います。是非お見逃しなく!
身延山の桜の情報は私が更新しているFacebookページ「ゆる身延」で出来るだけ細かく発信していますので、観桜期の御来山予定の方は是非チェックしていただければと思います。