坊主道と行くシリーズ第5弾!~『法然上人絵伝拝観ツアー』が開催されました~

坊主道と行くシリーズ第5弾!~『法然上人絵伝拝観ツアー』が開催されました~

【坊主道と行く「法然上人絵伝」】

「坊主道と行く」シリーズ第5弾「法然上人絵伝拝観ツアー」が令和元年11月18日(月)に開催されました。
県立博物館の特別展で、修復を終えたばかりの掛け軸「法然上人絵伝(重要文化財)」がお披露目されました。

今回は坊主道メンバー7人、有縁の皆様3人、合わせて10人の参加となりました。
また、今回のツアーでは、この展示を担当された学芸員の近藤さんに、特別に解説をしていただきながらの鑑賞となりました。
とても贅沢な時間でした。

 

【尊敬する「師」をどう伝えるか】

特別展「法然上人絵伝」では、浄土宗の元祖・法然上人の生涯を伝える絵巻物や掛け軸が多数展示されていました。
法然上人の幼いころの逸話や、出家したときのこと、そして、お念仏と出会われ一心にその道を歩まれ続けた姿。

描かれた時代や制作者は違っても、法然上人のお人柄やお念仏の教えを、多くの人に伝えていきたい、
そんな思いがどの作品からも伝わってきました。

「文字」ではなく「絵」で伝えるという点も、とても面白いな、と感じました。
絵の方が、ダイレクトにイメージが共有できますよね。

参加者の皆様も、少し前かがみで、頭のてっぺんが平らで、長いお数珠を持った優しいお顔のお坊さんは「法然上人」と
インプットされたのではないでしょうか。

 

【法然上人と親鸞聖人】

この展示会では、法然上人の弟子・親鸞聖人についての資料も展示されていました。
山梨県には浄土真宗のお寺が本当に少ないのですが、その数少ないお寺から貸し出された阿弥陀如来像や掛け軸も拝見しました。

浄土真宗の仏様はとても華やかです。「金キラ金」です。
そして、基本お立ちになっています。

この展示会では、いくつかの仏像のお姿を360度ぐるっとお背中まで見られるようになっていました。
お坊さんにとっても貴重な機会だったと思います。

 

【宗派が違うと面白い】

今回は、浄土宗・浄土真宗にかかわる展示を鑑賞するツアーでした。
山梨には少ない「浄土系」の宗派。

お坊さんたちも、宗派が違うと新たな発見がたくさんあります。

「坊主道と行くシリーズ」は、「浄土系は派手ですね~うちはシンプルです」とか、「うちの宗派にはこういうのないですね~」というお坊さん同士の会話や解説も楽しんでいただけるポイントかな、と思います。

次回開催の際には、ぜひご参加ください。

 

【おまけ】

この展示会の図録です。(写真は筆者のものです。心打たれた点展示作品部分に付箋をつけて見返しています。)
一部情報によりますと、この図録、売り切れてしまったそうです。
私の手元にあることに、改めて感謝しています。
人と人だけではなく、人とモノでも「ご縁」ですね。