はじめての法話会

はじめての法話会

平成18年4月6日の開所式は、親戚や関係寺院の方など大勢の方にいらしていただきました。

しかし問題は、翌4月7日から始まるお寺の行事です。
13時から昼の法話会、19時から夜の法話会。
昔からあるお寺でもない、普通の家で仏教のお話をしますよと言っても、はたして誰か集まるのだろうか…

ソワソワと玄関を開けると、そこには猫が。
「もしかしたら今日のお客さまは猫1匹かもしれない…」

そんなことを思いながら13時近くになると、近所の方など数名いらしてくださいました。
記録を見ると初回は、昼3名・夜5名となっています。

こうしてなんとかスタートを切ったなごみ庵。
しかし参加者がそうそう増えるものではありません。

記録を見ると、翌5月は昼2名・夜5名、6月は昼1名・夜4名。
その後も1ケタ参加者は続き、1名さんのみという時も少なくありませんでしたが、不思議と「ゼロ」にはなりませんでした。

ゼロにならない以上、もちろんやめるわけにはいきません。
これも記録を見ると、開所から3年後の平成21年5月の昼の部まで、参加者1人という回がありましたが、我ながらよく諦めずに続けていたものだと思います (^_^;)

反面、特別な行事以外はず〜っと1ケタだった参加者が初めて2ケタになったのは、平成20年5月の夜の法話会でした。

落語などの世界では、10人以上のお客さんが集まることを「つ離れ」と言うそうです。
「ひとつ、ふたつ、みっつ……やっつ、ここのつ、とう」と、9までは「つ」が付くけれど、10になると「つ」が付かなくなるのでそう呼ぶそうですが、芸人さんの成長のひとつのバロメーターとしても見られるとか。

なごみ庵も開所から2年が経ち、少し成長してきたようです。
つ離れした後も1ケタ参加者の回はありましたが、10人以上集まる時も増えてきました。

平成22年には現在の駅に近い場所に移転した影響か、じわじわと参加者は増えていきました。
お陰さまで開所から10年ほど経つと、よっぽど大雨とか雪などでなければ10人を切ることがなくなり、とてもコンパクトなお寺ですので賑やかな雰囲気になっていきました。

話は前後しますが、法話会以外のこともしてみよう、と思い立ったのは平成23年の頃でした。

つづく

過去の記事はコチラからどうぞ!