こんなときこそ…

こんなときこそ…

こんにちは
福島県猪苗代町 壽徳寺の松村妙仁です。

3月に入り、春もすぐそこまで来ましたね。

春はスタートの季節。
新しい生活への心配や不安ありながらも、待ち遠しい、ワクワクな時期。

ですが、今年の春は一変、新型コロナウイルスの感染が世界に広がり心配な毎日ですね。

昔も疫病に悩み苦しみ

今から100年以上前、お寺の周りでは疫病が流行り、多くの方がお亡くなりになったといわれています。
当時は病院やお医者さま、治療薬もなく、現代以上に病に怖れを抱き、神仏を祈ることが唯一の救いであったと想像できます。

その時に祈ったのが、疫病を払う神様である「お天王さま」(おてんのうさま)です。

お天王さまとは、牛頭(ごず)天王のこと。

別名「きゅうりの神様」ともいわれ、7月のお天王さまのお祭りでは、きゅうりを2本お供えしお参りします。

1本は神様へお供え、残り1本はおさがりとして持ち帰り、このきゅうりを食べれば健康で過ごせる、無病息災(むびょうそくさい)にご利益があるといわれます。

願掛け

また、お寺周辺の集落では、きゅうりを作らない家が多くあります。

これは、牛頭天王のお供えであるきゅうりを作らないという願掛けです。

自分の無病息災の為のきゅうりを断つことで、これ以上疫病による死者が出ないように、この家を護りたいという一心で願掛けをしたのでしょう。

この願掛けは今でも残り、ご先祖さまが繋いでくださったいのちを大切に、ご先祖の願いや想いが今でも大事に引き継がれています。

こころ配り

今の日本、どうでしょうか。
見えない敵に怖れを抱き、怖ればかりが増幅して自分が自分に飲み込まれているように思います。

そして、自分の心配事だけを考えていませんか?「心配」という漢字は、心を配ると書きます。

心配るのは自分だけでなく、他者にも心配ることが大事ですよね。

医療や科学技術の進歩によって便利な世の中になり、不安なことも解決できることが多くなりました。

ですが、不安や心配になる気持ち、反対に安心な気持ちになるのも自分の中にある、”こころ”です。自分の心は機械に任せることはできません。

見えないウイルスに不安や心配になるのはわかります。

私もどう折り合いをつけて生活をすればよいのか迷う毎日です。

 

ですが、こんなときこそ、

日々の営みを丁寧に大切に、

みだりに情報をむさぼらず、

深呼吸をして、

自分にも周りにも心配りを大事にしませんか?

 

弘法大師空海の言葉

「夫れ仏法遥かに非ず、心中にして即ち近し

真如外にあらず、身を棄てていずくんぞ求めん」 『般若心経秘鍵』より

(それ ぶっぽうはるかにあらず しんちゅんにして すなわちちかし
しんにょほかにあらず、みをすてていずくんぞもとめん)

大意
仏様の教えや、仏様のように穏やかに慈悲深い心に至ることは、はるか遠くではなく、難しいことでもない。

それはあなた自身の心の中にあるものですから。
真実も外の世界に答えを求めても見つかるものではありません。

自分の心次第なのですから、自分の心以外のどこに答えを求めようとしているのですか。
(だから、あなたの心の中に仏様に気づき、見つめ直しましょう)

新型コロナウィルスで、お亡くなられた方、被患されている方、また付随した様々な影響により大変な日々を過ごされているすべての皆様にお見舞い申し上げます。

1日も早く、日常が戻ることを祈念いたします。

合掌