自分の機嫌は自分でとる
こんにちは
福島県猪苗代町 壽徳寺の松村妙仁です。お寺の境内も花が咲きます、新緑の季節となりました。
新たな日課
最近は規則正しい毎日で、朝のおつとめの他に、ラジオ体操が朝の日課に加わりました。
自分ひとりではなかなか続かないのですが、毎朝ラジオをつければ全国各地の方と一緒に体操ができる。そして、伴走してくれる人がいると楽しく続けられるものですね。
放送の最後「今日もお元気に、ごきげんよう!」という言葉を聞くのも大事な日課です。
「ごきげんよう」
この「機嫌」という言葉も仏教由来なんですよね。元は、譏り(そしり)という字を使って「譏嫌」と書いたようです。譏りとは悪口や非難することの意味。
集団生活内でお互いが健やかに生活するため、僧侶が守るべきルールである戒律が成立。このルールを守り、非難を受けるような行動をしない、「譏嫌」を受けないような行動が大事であることから由来します。
「機嫌」とは今では、人の気分の良し悪しを意味するようになりましたが、元々はこのような意味があるのです。仏教由来の言葉は本当に多いですね。
自分の機嫌は自分で取る
相手の悪口や非難、嫌うことは、軽く言ってしまい、行動にもすぐ出てしまいがちです。さらに、現状のように、自分の思いどおりにならない、制限がされていると思うと、そのイライラを他者にあたる、悪口や非難をしたくなります。
「機嫌」という言葉の本来の意味が、自分と相手の機嫌を考えて行動すること、非難されるような行動を取らない、ルールを守って生活すること。それと同じように、今はみんなの命を守るため、健やかに生活するために、外出自粛や生活の制限のルールがあります。
制限されていて息苦しくも感じますが、ルールがあるから私達は守られているわけです。行動範囲など制限され、イライラしがちですが、今できる範囲で、自分をいたわり、「自分の機嫌は自分でとる」生活を心がけたいものです。
自分の機嫌が良くなる方法は、きっとご自身が一番良くわかっているはず。自宅でもできる、自分の機嫌がよくなる方法を見つけて、それを日課にしてみませんか?
ちなみに、私が機嫌がよくなる方法は、最近は朝のラジオ体操ですが、音楽を聞くこともです。音楽を流して、大きな声で歌いながら掃除をして、機嫌をとってます。
感謝をしてこころ豊かに
機嫌がよくなることをしたくとも、できない状況にいらっしゃる方もおいでかと思います。懸命に任務に就いていらっしゃる医療関係や運送関係の方々など、ご自身をいたわることもままならない状態かと思います。周りのみなさんの支えがあり、私も今こうして自宅で過ごすことができています。ありがとうございます。
自宅待機ができる方は、「自分の機嫌は自分でとって」健やかに生活をする。ルールによってみんなが守られているのです。健やかに過ごせることに感謝し、周りを譏る(そしる)ことなく、こころ豊かにこの危機をみなさん一緒に乗りきりたいですね。
合掌