第6回 寺嫁日記 お寺はきょうも

第6回 寺嫁日記 お寺はきょうも

【お元気ですか?】

みなさんこんにちは、名古屋の寺嫁ひろかです。

新型コロナウィルスの影響から緊急事態宣言が発令され、何かと不安な日々をお過ごしではないでしょうか?

私たちの本能は、危機を知らせる不安情報を敏感に捉えようとするようで、気分も落ち込みますね。

このような事態に求められるお仕事の方、今はじっと休業することを求められる方、学校へゆけず友だちとも会えない子どもたち、誰も彼も不安な日々をすごしていらっしゃるんだと思います。

私たちはこの事態を受けてしばらく、みなさんはお寺に何を求めてくださるんだろう?そしてお寺には何ができるんだろう?と思案してきました。

そして2つのことに取り組みはじめました。

【思いを発信する】

一つは、いまお寺ができることと、みなさんをサポートしたいと考えていることのお知らせしています。

何をすればいいのか、何をしないことがいいのか、わたしたちも手探りです。

お寺とご縁いただいているみなさんもお寺とのこれからについて「どうすればいいのかわからないこと」に不安を抱えていらっしゃるんじゃないでしょうか?

私たちがどう考え何ができるのかを知って安心してもらいたい、それでも不安な場合はどうぞ遠慮なく声をかけてきていただきたい、どうすればいいのか一緒に考えさせていただきたいから・・・

そんな思いを込めてご案内を郵送したり、お電話で体調をお伺いしながらお話ししたりしています。

【想いを受信する】

もう一つは、御朱印の郵送対応です。

お寺では坐禅会やヨガなどいくつかの会を毎月開いてきましたが、現在は全て休止しています。

でも、こんな時だからこそ

お寺へお参りしたい

落ち着きたいからお寺へ行きたい

などなど・・・ありがたい言葉もたくさんいただきます。

しんどい時だからこそお寺に来てほっとしてもらいたい、私たちもそう感じています。

しかし大勢の外出を誘うようなお声かけは今はできません。

みなさんやその周りの方々を危険に晒すようなことは避けたいからです。

だから・・・

来てもらえないなら届けよう!と、御朱印と一緒にお寺の郵送をはじめました

【励ますつもりが励まされることも】

少しでもみなさんが安心していただけるように、そんな気持ちを込めて。

御朱印・一文字写経ハガキ・塗香を手作業で準備しています。

返ってきた一文字写経ハガキは一枚づつお名前とお気持ちを読み上げて祈願します。

それぞれに切実な思いや誰かを思いやる気持ちを込めてくださっていて「平時に戻った時は必ずお寺へお参りに行きます!」と力強いメッセージには、わたしたちが励まされています。

【笑顔でありがとう】

この活動を通して改めて感じたことは、郵便や運送、交通、医療、食糧品など私たちが暮らしていく上で必要なインフラを整えてくださっている方あればこそできることだということ。

そんな方々と顔を合わせる機会があれば、満面の笑顔で感謝のきもちを伝えることを意識しています。

それぞれが今、できることをしっかりと自覚して行うことが、状況の回復に繋がっていきますように・・・

お寺は今日も静かに扉をひらいています

合掌