執着から離れる練習。

執着から離れる練習。

皆さんこんにちは。
YOGA講師の竹田夕子です。

今回は「中道」について、YOGA講師の観点からお話をしたいと思います。

YOGAでは、身体やこころを以って「中道」を表現・体感する部分があります。

「中道」というのは仏教用語ですが、宗教家ではない凡人の私は、
- 執着を離れ、正しい判別をして行動すること。いずれか一方に執着しないこと -
そんな風に簡単に解釈をしています。

【YOGAと執着】

よくYOGAのレッスンの中で、
身体を柔軟にしたい・痩せたい・難しいポーズを取りたい・・・そんな願望を持って取り組んでいる方もいます。

願望や目的があることはても素晴らしいですが、これらを持つことによって(持ち方によりますが)、
執着に繋がっていくことがあるかもしれません。
強く願望を持つほど、より強い執着に繋がっていくような気がします。

(このポーズをどうしても完成させるんだ!)
(ここに頭をくっつけたいんだ!)というような気持ちで臨んでいると、
その理想の結果に至らない自分を否定してしまうことも。。。
理想の結果に執着し、今の自分を受け入れられずに否定してる時は、
YOGAではなくて、エクササイズをしているだけです。

YOGAの目的は、アーサナ(ポーズ)を完成させることではありません。
執着を離れ、今の自分が感じていることに純粋に向き合いながら今に在る。
「中道」の状態を探す。
そしてその最も大事なポイントは
「心を穏やかにすること」ですから、
これは仏教の目的とも重なりますね。

アーサナ(ポーズ)に対する執着を手放すのです。
そして周りの人との比較に、自分を惑わされないこと。
ただ1回1回の練習に集中して、ただ練習を全うするのです。

自分なりに「中道」をYOGAの練習の中に見つけていく作業は、思いのほか心地良いものですよ。

【日々の生活で執着を離れる】

そしてこのYOGAの練習は、そのまま日常生活に反映されていきます。
YOGAの時間で、執着を手放し中道に在る練習をしていくと、
日々の生活の中で執着や偏りを感じたり、判別に迷いが生まれた時、
それに巻き込まれる前に、フッと気づきの中にいる自分を感じるのです。

それこそが身についた智慧。

神聖なお寺でも、おしゃれなYOGAスタジオでも、お部屋の片隅でも、
ふと我に還り呼吸を整えて
その瞬間・空間に没入して「心の穏やかさ」に還っていく経験。
1日の中で1回でもそんな経験を続けていったら、
自分なりに「中道」に近づいていけるのではないでしょうか。