【お寺の活性化計画】~妙秀寺編~① 坊主道レポート

「お寺の活性化計画プロジェクトチーム」坊主道の横山瑞法です。

お寺活性化計画の第1弾は、坊主道メンバーでもある浅野さんのお寺、甲斐市龍地にある「日蓮宗妙秀寺」です。

【ステップ1 坊主道メンバーとの打ち合わせ】

まずは、浅野さんと坊主道メンバーでホームページの概要について打合せをしました。

妙秀寺について

浅野さんから妙秀寺さんについて聞きました。

「妙秀寺は今からおよそ300年前に開かれたお寺で、私が17代目の住職です。
檀家さんは60軒。
妙秀寺がある甲斐市は人口約75,000人で現在も少しずつ増えています。
妙秀寺の周辺は古くから住んでいる方と移住者してきた方が混在している地域です。
周辺道路の拡張整備によって交通の便が良くなり、現在も移住者は増えています。
妙秀寺も整備された道路に面しており、目の前の道路は朝夕を中心に交通量が多いです。
これから寺業として行っていく取り組みとしては、主に「ホームページの作成」「毎月の信行会開催」「永代供養墓の建立」を考えています。」

 

続いて境内を見学しました。

意外と境内に大きな空きスペースが多くありました。

境内空地

このスペースを活用して今後の寺業の展開も考えられそうです。

お寺に入ってすぐの場所に水子地蔵尊が祀られています。
お菓子やジュース、おもちゃがお供えされています。
この水子地蔵尊があることで、水子供養にお参りされる方も多いようです。
これは、ひとつ妙秀寺の強みと言えそうです。

 

妙秀寺の現在について

 

境内見学を終えて庫裏に戻ってきました。
ひと通り妙秀寺についての説明を受け、坊主道メンバーも「自分が妙秀寺の住職になったらどうするか」とそれぞれ考えました。
住職、境内、立地など様々な観点から今ある妙秀寺の強みについて検討し、次回のマニュアルズも加えた打合せに向けて意見を出し合いました。
まずはお坊さん目線でのお寺の資産の〝あぶり出し〟完了です。

【ステップ2 坊主道×マニュアルズ プロジェクトチーム揃っての打ち合わせ】

日を改めて「お寺の活性化計画プロジェクトチーム(坊主道×マニュアルズ)」揃っての第1回目の打ち合わせです。
マニュアルズからは、笠井さん、深澤さん、山本さんの3名が参加してくれました。

プロジェクトチーム打合せ

まずは、浅野さんと坊主道メンバーで検討した内容を報告し、境内を見学。
マニュアルズからは、妙秀寺が何を大切にして、それをどう伝えていきたいのかという質問が飛び出してきました。
というのも、何をどう伝えたいのかということが、ホームページの構成やデザインに大きく影響するとのことです。
浅野さんもお寺の「使命」や「理念」に関しては、かなり考えていたようですが、ホームページを制作する機会に、もう一歩踏み込んで考える必要がありそうです。

どこにあるお寺も「理念=仏と宗祖の教え」「使命=それを広めて人々を救うこと」と言えて、もちろんそれはとても正しいのですが、一つひとつの「お寺」を個として考えた時に、それぞれの置かれた環境や条件によって、自ずと果たすべき使命や役割が必ずあるはずです。
しかし、多くのお寺ではその部分が意識されておらず、言語化されていないのではないでしょうか。
ホームページの制作を通して、妙秀寺の「理念」と「使命」考え磨き上げる良い機会にもなりそうです。

専門分野の伝え方

例えば、お坊さん同士で話をしている段階では「永代供養墓」というワードは当たり前のように使われていますが、一般の方々からすれば、名称を聞いただけではどんなものなのかイメージできないですよね。
もちろんマニュアルズからも「永代供養墓とはどんなものか」との質問がありました。
逆に、坊主道側からマニュアルズへホームページ制作に関する質問もあり、お互いの専門分野について共通理解をしていきながら、打ち合わせを進めていきます。
ホームページという「伝える」ツールを作っていく上で、まずはお寺側と制作側の認識を合せていく作業はとても大切な作業です

寺業のブレない芯を決める

その後も打ち合わせは続き、話題は数年後に到達していたいお寺の予想図に移りました。
浅野さんの思いを聞きながら、未来の妙秀寺を思い浮かべました。
そして、浅野さんの思い描く数年後の妙秀寺へ向かって今から何をしていくのか意見を出し合いました。
マニュアルズからは、ホームページ制作の機会にお寺の芯となる活動を定めて、それを「何があっても必ずやり切る」と決めてはどうかと提案がありました。
事業を長く継続させていくには、そういった「ブレない芯」を持ち信頼を得ることが大切とのことでした。

「お寺と檀家」「企業と顧客」という2つの関係性の違いを考えてみると、「お寺と檀家」という関係の多くには先祖代々のお墓と歴史による結びつきがあるのに対し、「企業と顧客」とはあくまでビジネス上の関係であり、繋ぎとめるためにはシビアな部分も多いのでしょう。
お寺と企業を同列で比べることに抵抗がある方もいるとは思いますが、関わる人たちの満足度を高めるという視点においては同じだと思います。
企業から見ると、お寺も時には檀家さんを〝顧客〟として意識し、お寺が提供する価値を見直す目線を持つことも必要なのではと感じました。

その後も、ホームページでの見せ方や、完成までのスケジュールについての説明を受け、最後に浅野さんに宿題が出て今回の打合せは終了となりました。
沢山の宿題に不安そうな浅野さん。
大丈夫!そんな時のためのプロジェクトチームです。
全力でサポートします!

2回目の打ち合わせを振り返って

プロジェクトチームの第2回打ち合わせを通して改めて感じたのは、ホームページは「伝える」ためのツールであるということです。
マニュアルズのホームページ制作に取り組む姿勢からは、「伝える」ということに徹底的にこだわっていく気概が強く感じられました。
私たちお寺と僧侶にとっても「伝える」という行為はとても大切です。
法話や寺報などを通じて教えを伝えようとしていますが、見せ方や演出のような「伝え方」について、もっとこだわってできる部分があるのではないかと考えさせられました。

また他のお寺を見ることで自分自身が大きな学びと気づきを得るということも感じました。

 

最後に妙秀寺住職、浅野文俊さんより一言

妙秀寺の住職になった以上、お寺を後世まで残したい。
お寺のHPを作ればお寺を知ってもらえるかも!
妙秀寺を知らない人に気づいてもらえかるかも?

でも、気づいてもらえた先に何をすれば?と、考えては思い直し、の繰り返し・・・でした。
作る以上はちゃんとしたものを作りたい。
見てもらえるものを作りたい。
しかし。。。

漠然とはそう思っていましたが、いざ作るとなると何をどのようにしたらいいのかが分からずにいました。

「坊主道」×「マニュアルズ」でお寺活性化計画HPプロジェクトのお話を聞き、是非お願いしたいと思いました。

また、坊主道での活動についても積極的に発信していきたいと思います。

 

次回に続きます。