ご利益寺を巡ろう!〜大阪四天王寺に高校生女子が行ってみた。〜

ご利益寺を巡ろう!〜大阪四天王寺に高校生女子が行ってみた。〜

四天王寺さんぽ

大阪の高校に通う高校2年生の女子あかりです!
友人や家族とお寺や神社を巡るのが大好きです!!
今回、日本の歴史や文化の素晴らしさをたくさんの人に伝えたいと思い、ソーシャルテンプルさんのインターンシップに参加して、記事を書かせていただくことになりました!
私の通っている学校が大阪にあるので、大阪のお寺を紹介したいと考えていました。

そんな中、大阪のお寺の中から沢山の先生や知り合いにおすすめしていただいき、今年は聖徳太子の1400年遠忌という節目も重なったご縁も感じた和宗総本山四天王寺さんを取材させていただきました。
自分自身も四天王寺さんにとても興味をもち、たくさんの人にこのお寺の魅力を知って欲しいと思い、高校生の目線でお寺を見てきました!

 

-四天王寺の基本知識-

四天王寺は今から1400年以上前の推古天皇元年(593)に聖徳太子により建立されました。

宗派は和宗(わしゅう)で、「日本書紀」の伝えるところでは、物部守屋と蘇我馬子の合戦の折り、崇仏派の蘇我氏についた聖徳太子が形勢の不利を打開するために、自ら四天王像を彫りし、「この戦いに勝利したら、四天王を安置する寺院を建立しこの世の全ての人々を救済する」と誓願され、勝利の後その誓いを果すために、建立されました。

四天王寺の伽藍配置は「四天王寺式伽藍配置」といわれ、南から北へ向かって中門、五重塔、金堂、講堂を一直線に並べ、それを回廊が囲む形式で、日本では最も古い建築様式の一つです。

聖徳太子は四天王寺を建てる際に四箇院制度をとりました。四箇院とは「敬田院」「施薬院」「療病院」「悲田院」の4つのことで、それぞれ「寺」「薬、病院」「福祉施設」にあたります。

現在、四天王寺は学校や社会福祉法人を経営しており、四箇院の事業を継承しています。

(一部四天王寺HPから内容を引用しています)

 

それでは、これから四天王寺の見所を紹介していきます!!

六時堂

伝教大師最澄により816年に建てられました。その後現在に至るまで何度も立て直され続けて建物が残っています!
昼夜6回の礼讃が行われていたため「六時堂」と名付けられました。
他の堂にはお坊さんが1人しかいませんが、六時堂にはお参りをする人も多く、沢山のご祈祷が行われるため、多くのお坊さんがいます。

とても大きな建物で圧倒されました!四天王寺に来る際は必ず足を運んでいただきたいです!

 

石舞台

建てられた具体的な年数はわかっていませんが、1808年に再建され、今でも毎年4月22日に「聖霊会」という天王寺楽所による雅楽が行われています!4月22日にぜひお参りしてみてください!!

石舞台の周りには池があり、亀がたくさんいるのですがその中にスッポンもいるそうです。足を運んだ際にはぜに探してみてください!!

 

北鐘堂

正式名称は黄鐘楼といい、主に先祖の供養をする場所です。鐘の音が極楽まで届くと伝えられています。

鐘の大きな音が鳴り響いて、音が聞こえると自然とその場所に近づいていきたくなるような素敵な鐘の音でした!

「徒然草」の中の、祇園精舎の鐘の音が北鐘堂の音と同じ響きだと言われています!

遠くまで、この鐘の音が響き渡っていました!

 

西大門(さいだいもん)

パナソニックの創設者の松下幸之助が当時この場所で発明品を売っていたそうです!!
その後パナソニックは大企業になり、「四天王寺さんにご縁をいただいたから…!!」という想いからこの場所に門を建てたそうです!

将来起業して成功したい!という人は「経営の神様」と言われた人物が礎を築いたこの場所に足を運んでみてください!

 

西門(さいもん)

石の鳥居の看板に文字が書いてあります。

「釈迦如来 転法輪処 当極楽浄土 東門中心」と書かれていて、これを書いたのは弘法大師空海など諸説あります。

「釈迦如来 転法輪処」はお釈迦様が説法をする場所という意味で、「当極楽浄土 東門中心」が極楽浄土の東の門という意味です。

この場所は真西にあって、極楽に1番近い場所にあたります。
年に2回のお彼岸では眩しくて目が開けられないほど綺麗な太陽を見ることができます!
とても有名なのでぜひ見に来てほしいです!

突然ですがここでクイズです!
Qなぜお寺に鳥居があるのでしょうか!

正解は!江戸時代までは、神社とお寺が一緒に建てられていることが多かったためでした!!

 

ぽんぽん石

西門の鳥居脇にある四角い穴がある石がぽんぽん石と呼ばれています。
この四角い穴を叩いてみると「ぽんぽん」と音が鳴ることから「ぽんぽん石」と言われています。
これは四天王寺の七不思議の1つで、この穴に耳を当てると先祖の声が聞こえると言われています。実際に耳を当てると「ボー」と鈍い不思議な音がきこえました!ぜひ体験してみてください!

四天王寺の七不思議は7つだけでなくいくつもあるのでぜひ探してみるのも面白いかもしれません!

 

引導石

四天王寺の七不思議の1つで、棺桶を置いて3回鐘を打つと聖徳太子が現れて極楽に導いてくれるという伝説があります。今は納骨の際に行うそうです!

小さな聖徳太子の像がありました!ぜひ見つけてください!

 

五重塔

お釈迦様の骨を祀るところで「舎利塔」と呼ばれています。
舎利とは「骨」のことで、この塔の中にはお釈迦様の骨が祀られています。
お釈迦様の骨はキラキラ輝いていると言われていて、重要なお寺はその骨をもらうことができるそうです!!
五重塔はその骨を祀るために建てられました。五重塔の最上階にはお釈迦様の骨が祀られています。

舎利という言葉はお寿司の「シャリ」の語源にもなっているそうです!!

四天王寺に近づくと見える五重塔は自然とそこに向かいたくなる素敵な建物でした!

 

金堂

そもそも四天王寺は、「四天王」という神様がいて、その四天王のために建てられたから「四天王寺」という名前が付いています。
その四天王が祀られているのが、この金堂です。
四天王が祀られていることから、このお寺は「四天王寺」と名付けられました!
この建物の壁には、お釈迦様が生まれてから亡くなるまでの一生が描かれています!
他のお寺で言う「本堂」にあたります。

とても大きな建物で、建物内に描かれている絵もとても迫力がありました!!

 

白鷹伝説

金堂の欄干には止まり木が付いています。

昔、物部の一族と蘇我の一族が戦い、物部守屋が戦争に負けて、その怨念がキツツキの大群になって四天王寺を建てるのを阻止しようとしました。その際に聖徳太子が白い大きな鷹に変わって、キツツキの大群を追い返したと言われています。

その白鷹が止まるための止まり木が欄干に付いているそうです!

 

龍の井戸

この井戸の地下には龍が住んでいて、このお寺を守ってくれると言われています。
水面に龍が映ると言われています!私も水面に映る龍を見ることができました!
どんな龍が見えるのか、ぜひ見に行ってみてください!
この場所は霊能力者によるとパワースポットだそうです。龍神がいる!!など聖域だと言われています。

ぜひ龍のパワーをもらいに行ってみてください!!

 

紙衣堂(かみこどう)

ここには紙の衣を着た仏様が祀られています。その仏様が「紙衣さん」と呼ばれています。
この堂の前に置かれている木槌で身体の悪いところを叩くと治ると言われています。
(現在はコロナウイルスの影響で一時停止しています)

他にも毎年10月10日に行われる法要では、病気に苦しむ人が紙でできた衣を背中に乗せ、念じれば紙衣さまが病気や怪我を治してくれると言われています!

 

南大門

お寺は正面が南だと決められているので、四天王寺に来る際はこの南大門から入るのが習わしです!
とても大きな門で迫力がありました!
この門から入ると1番に金剛力士像が目に飛び込んできます!迫力満点でした!

ぜひ南大門からお参りしてください!

 

熊野権現礼拝石

「転法輪石」「引導石」「伊勢神宮遥拝石」とならび、四天王寺四石の1つです。
このすぐ近くには「御護摩」とよばれる祈願をする場所があります!
「御護摩」とは「護摩木」という木を焚いて厄払いをすることです!

四天王寺では毎年1月11日と1月12日に行われます!

 

中門

南大門から入ると1番初めに見える建物です。

とても大きく迫力があり、とても見応えがありました!
門の両脇の金剛力士像はここから先に悪いものが入ってこないように建てられました。

像の片方が口を開けて「あ」と、もう片方が口を閉じて「うん」と言っていることから「阿吽の呼吸」の語源になっています!

 

聖霊院

ここには聖徳太子の一生を描いた絵が壁一面に広がっています。絵の細かい部分に込められた意味や逸話がとても興味深く面白いです。
あの有名な「聖徳太子は厩戸の前で生まれた」
ことを表現する絵があり、実はイエス・キリストも馬小屋で生まれたという逸話を教えていただきました!2人とも宗教に深く関わっている人物なので、馬小屋になにか秘密が隠されているのか興味が湧きました!
他にも「聖徳太子は何人もの声を1度に聞くことができた」1度に聞いたことを1人1人順番に答えて行ったのは、聖徳太子の耳がよかったわけではなく頭がよく理解力がとてもよかったのではないか、などワクワクする逸話がたくさん描かれていました!
私もこの絵を見て、聖徳太子についてもっと深く調べたくなりました!

ぜひ聖徳太子を知るきっかけになればいいなぁと思います。

 

最後に

コロナ禍で思うように外部で学習できない中で、このような素敵なご縁があったことに感謝します。

この記事を読んでくれた方に少しでもお寺に興味を持っていただけると嬉しいです!