曹洞宗ってどんな宗派?

曹洞宗ってどんな宗派?

山梨市牧丘町の西源寺住職若月和道と申します。

今回は曹洞宗(そうとうしゅう)についてお伝えをさせていただきます。

 

日本には「日蓮宗」「浄土宗」「浄土真宗」「臨済宗」「真言宗」など13の宗派があります。

長い長い歴史の中で必要に応じて各宗派が成り立ってきました。

その中の一つが「曹洞宗」です。

 

法事などで皆さんとお話すると「曹洞宗は福井県にある永平寺が大本山なんですよ。」と言うと「あ~、永平寺ですね。旅行で行きましたよ。」と分かってくれます。

永平寺は拝観が出来ますので観光で訪れた方も多いと思います。

またNHKなどでも取り上げられたりしていますので、名の知れたお寺になっています。

曹洞宗は禅宗の中の一つで他には「臨済宗」「黄檗宗」があります。

 

曹洞宗の本山は福井県永平寺町にある「永平寺(えいへいじ)」と神奈川県横浜市鶴見区にある「總持寺(そうじじ)」です。

二つ本山がありまして「両本山」と呼んでいます。

 

大本山永平寺

 

大本山總持寺

 

今から800年ほど前、鎌倉時代に「道元禅師(どうげんぜんじ)」が正伝の仏法を中国から伝えられ「瑩山禅師(けいざんぜんじ)」が広く全国に広められました。

このお二方を両祖と申し上げ、ご本尊様「お釈迦様」とともに「一仏両祖(いちぶつりょうそ)」と仰いでいます。

 

坐禅の教えをより所としていて、坐禅の実践により身と心のありのままの姿、やすらぎがそのまま「仏の姿」であることに気づくところにあります。

 

そして坐禅の教え、考え方を私たちの日常の生活に取り入れることが大切になります。

坐禅の実践はもちろんですが、日常の行いすべて「食事」「掃除」「入浴」「睡眠」「労働」などに坐禅と同じ価値を見いだし、その時その時を禅の修行として大切に生活していくことが説かれています。

 

曹洞宗の坐禅は「只管打坐(しかんたざ)」と言いまして「ただひたすら坐る」ということです。

坐禅をする姿そのものが「仏の姿」であり、悟りの姿なのです。

坐禅をすることで「私は偉い人になれるのだろか?」とか「今の悩みやストレスが解消されるのだろうか?」などと、何かの目的を達成する手段として坐るのでは、単なる「手段」になってしまいます。

 

 

坐禅と聞くと「厳しい」とか「修行」とか「大変、つらい」とか、何か特別で別の離れたところにあるもののように思えるかもしれませんが、毎日の生活一つひとつを大切に一生懸命に実践し続けることが坐禅そのものなのです。

 

そして、坐禅を実践することは難しい事ではなく「ただ坐るだけ」でいいのです。

「何も求めず、ただ坐るだけ」なのです。ありのままの自分を見つめ直すのです。

坐禅会を開催しているお寺さんもありますし、作法などは曹洞宗のホームページなどでも紹介していますので、ぜひ坐禅を実践してみてください。

足の悪い方などは「いす坐禅」という方法もありますので安心してください。

坐禅の仕方などはこちらをご覧ください。

ぜひ皆さんんも禅の空気に触れてみてください。