身延山久遠寺「開闢会(開創会)」に日蓮宗のお寺の息子が行ってみた

身延山久遠寺「開闢会(開創会)」に日蓮宗のお寺の息子が行ってみた

こんにちは。一般社団法人SOCIALTEMPLEのファンドレイザー・事業企画の嶋田尚教です。

といっても、今回はその立場ではなく、実家が日蓮宗のお寺ということで、総本山である「身延山久遠寺」の法要について書きます。

身延山久遠寺の「開闢会(開創会)」

山梨県南巨摩郡身延町にある日蓮宗総本山、身延山久遠寺は、1274年に開かれて以降、750年以上人々の信仰を集め続けてきています。

その開かれた日が「6月17日」。正確には、後述のように、草庵に入った日がその日となっています。

日蓮聖人は信者であった実長の招きにより、1274(文永11)年5月17日、身延山に入山し、同年6月17日より鷹取山(たかとりやま)のふもとの西谷に構えた草庵を住処としました。このことにより、1274年5月17日を日蓮聖人身延入山の日、同年6月17日を身延山開創(かいそう)の日としています。日蓮聖人は、これ以来足かけ9年の永きにわたり法華経の読誦(どくじゅ)と門弟たちの教導に終始し、1281(弘安4)年11月24日には旧庵を廃して本格的な堂宇を建築し、自ら「身延山妙法華院久遠寺」と命名されました。

(出典:身延山久遠寺公式ホームページより)

その日蓮聖人が鎌倉から身延の地へ入山されたことを記念する法要が「開闢会(かいびゃくえ)」です。

※なお、近年名称を変えて「開創会(かいそうえ)」とお呼びしているようです。

開創会のお知らせ(6/15~17)

この日には、草庵跡でのご法要が開かれ、その前には「ご入山行列」が練り歩きます。

せっかくですので、お写真付きでその様子をご紹介いたします。

身延山久遠寺 開闢会(開創会)の様子

2024年に開かれた開闢会(開創会)は、6月15日から17日までの3日間となっておりました。

特に、ご入山の様子を偲ぶ「御入山行列」と日蓮聖人が最初に入られた草庵跡での法要があるのは6月16日となっております。日曜日ですので、足を運ばれた方が多くいたかと思います。

始まって最初は、「御入山行列」です。多くの僧侶がうちわ太鼓を鳴らし、お題目を唱えながらメインストリートを登っていき、そのあとには旅装束の者や纏振り、馬に騎乗した大名風の方も続きます。

個人的に一番開闢会(開創会)が「お祝い事」のように感じたのは、散華を空に撒く瞬間でした。

持っていたカメラでかなりたくさんの写真を撮りました。特に下の写真が結構お気に入りです。笑

御入山行列の後、本堂で法要が行われ、さらにその先で草庵跡に移動します。

それまで、数回身延山久遠寺のお堂や五重塔には行ったことがありましたが、草庵跡に行くのはこの開闢会(開創会)の時が初めてでした。

草庵跡に行くまでも、上の写真のように、苔がむした岩がたくさんあるような、自然が豊かな場所でした。

 

そして、草庵跡につくと…

突然開けた場所に、石の囲いと、苔が一面に敷かれた場所に、法要の式場が創られていました。

何より、祭壇と導師の席の場所が日の光に照らされて光っているのが印象的でした(写真で伝えるのにも限界が…)。

ここに、先ほどの写真のような、お坊さんが行列を組んで上がってきて、法要が開かれます。

普段のお堂でお聞きするお経も荘厳ですが、こういう開けた場所で、森の中で聞くお経も新鮮な感覚でした。

お寺息子だから、ということもあって、総本山の法要に参加してみよう、という思いもあって開闢会(開創会)に行きましたが、純粋に観光客としても楽しんでいました(楽しんじゃいました)。

個人的には、歴史の背景も知りながら、改めて参加してみたいな、と思いました。

例年6月17日の前後に開かれておりますので、「身延山久遠寺に行ってみたい、でも機会が限られる」「お寺ではなかなか味わえない体験をしてみたい」人にぜひ行ってみてほしいです!

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