【お寺息子でファンドレイザーのつれづれ】現代版”無尽”、KIFUBARでお話してきました。

【お寺息子でファンドレイザーのつれづれ】現代版”無尽”、KIFUBARでお話してきました。

「お寺のじかん」をご覧の皆様、こんにちは。

一般社団法人SOCIAL TEMPLEの「広報・ファンドレイザー」をしております、嶋田と申します。

以前もちょっとご紹介しましたが、普段は別の仕事をしながら、ボランティアとして、SOCIALTEMPLEの広報と”新規寄付募集および寄付者コミュニケーション”を担当しております。

※筆者のTwitter

先日も2021年度の事業報告書をリリースいたしましたが、大枠やデザイン制作はすべて私が担当しておりました。そういう意味での「広報」のお仕事をしております。

2021年度事業報告書をリリースいたしました。

広報とはまた違う、もうひとつの役割

それに加えて、”新規寄付募集および寄付者コミュニケーション”という、普段聞きなれない言葉が出てきたと思います。

※ちなみにこれは別の言葉で「Donar Relationship Management(寄付者との関係管理」、それぞれの単語の頭文字をとってDRMとも言います。

ソーシャルな活動をしている団体、多くは「NPO」と呼ばれる団体は、ビジネスでも行政でもカバーできない領域を、市民から「寄付をいただく」ことや、行政から「業務委託・助成金」を受け取ることで収入を得て、事業活動を継続しています。

この「寄付を集める」「助成金を獲得する」ような、NPOの事業継続に不可欠なお金を集める行為のことを「ファンドレイジング」といい、それを主たる活動とする人を「ファンドレイザー」と呼びます。

>>ファンドレイジングの定義についてはこちらが詳しいです(外のサイトに飛びます)

 

”建物なき寺院”を護持するための活動

SOCIALTEMPLEには、この「ファンドレイザー」という役割を中心に関わっております。

いうなれば、”建物なき寺院”の護持のための”資金”を集める役割ということになります。

SOCIALTEMPLEの事業運営を続けるためのお金の多くは「寄付金」「助成金」によるものです。

いずれのお金も、「自分一人では/自分の手ではできない社会貢献活動を、この団体ならやってもらえそうだ。だから委託としての寄付(助成)をしよう」と考えるとわかりやすいかと思います(それが上の図のような表現になります)。

建物なき寺院、SOCIALTEMPLEは、寄付金や助成金を活用して事業を動かし、社会価値(例えば寺GO飯に参加した親子が孤独感を減らすことができるなど)を生み出し、その生み出した価値をご寄付や助成いただいた方にご報告し、「皆様のおかげでこういう社会を実現しました(今後していきます)」とコミュニケーションを取らないと、護持発展していかないのです。

さて、ここまでまじめに「建物なき寺院 SOCIALTEMPLE」の護持発展には「ファンドレイジング」が欠かせませんという話を書きましたが、改めて本題です。

現代版”無尽”こと「KIFUBAR」

先日、7月22日(金)に、「飲めば飲むほど寄付になるスタンディングバー KIFUBAR」に参加してきました。

SOCIALTEMPLEのファンドレイザーとして、SOCIALTEMPLEがどんな活動をしているのか?どんな団体なのか?そして寄付は何を目的に募っているのか?とそんな話をしてきました。

>>開催レポートはこちら(外のサイトに飛びます)

※ちなみに今後月一ペースで開催予定だそうです。(2022年8月現在)

※ついでに、お寺の息子として、「お寺の役割って何のイメージですか?」という質問をしてきました。この反応も興味深かったのですが、これはまた別のときに。

この話をSOCIALTEMPLEの財務部のメンバーにお話ししたところ、「それは、山梨で昔からある”無尽”という文化に似ているね」とコメントをいただきました。

 

ボク「ん?無尽ってなんだ?」

 

そもそも”無尽”とは?

というわけで少し調べてみたところ、図解までしてくれてるめっちゃいい記事を見つけました。

>>【山梨県の風習】無尽(むじん)とは?ルールから歴史まで画像つき解説(外のサイトに飛びます)

この記事によると、

無尽(むじん)とは、月1回程度特定のメンバーで集まって飲み会や食事会を開き、食事代とは別にお金を徴収して積み立てる山梨県独特の文化のことです。

積み立てたお金は参加メンバーが順番に受け取り、自由に使うことができます。受け取ったお金は貯金をしたり、自分のほしいものを買ったりすることができます。

年に数回、特別なボーナスをもらえるような感覚のイベントとなっています。

記事より引用

この「無尽」は、もともとは「まとまったお金が必要になった際、お互いに援助し合う庶民同士の融資制度として運用されていた」そうです(こちらも記事より引用)。

 

ん?

 

KIFUBARもこれに近い形では…?だから似ていると言ったのか…。

 

「KIFUBAR」とは

KIFUBAR公式サイトによれば、「参加費やドリンクの購入金額の一部が寄付になるキャッシュオン形式のBARイベント」で、飲み物の原価や会場費用などを除いた全額を各団体に寄付する、という仕組みになっています。

KIFUBARのコンセプトは、「飲めば飲むほど、寄付になるスタンディングバー」。

ここには「社会に良いことについて聞きに行こう、でも一人で行くのはなんかハードルが高い」という人に向けた「飲めば飲むほど”社会が良くなる活動”に貢献できるし、ガンガン飲むか」という、(場合によっては炎上しそうですが)正当化して社会が良くなる活動に参加してもらおう、という考え方があります。

 

みんなで飲み会したら、ついでに飲み代プラスαを積み立てて、なんかあった時に渡せるようにする「無尽」

みんなで飲み会したら、その飲み代のうちの〇%を、プレゼンしてくれた団体に寄付する「KIFUBAR」

 

そんな現代版「無尽」がもっと広めたい、と終わってみてから感じました。

 

というわけで、山梨県でも、どなたかご一緒にやりませんか?

BARにしなくても、居酒屋で飲む会でも全然いいよなあと思いつつ、現代版無尽、やってみませんか?

寺息子なので、洋酒よりも日本酒や焼酎などの和酒で乾杯したいなあ、なんて勝手なことを思いつつ、筆を置く(パソコンを閉じる)ことにします。

SOCIALTEMPLEの寄付ページについてはこちら▽